JAF東日本ラリー選手権 第5戦
2001年第19回ベルナールサマーラリーイン浅虫 参戦記

09/08〜09/09/2001 by 林

    
今年のJAF東日本ラリー選手権第5戦、第19回ベルナールサマーラリーイン浅虫が
9月8日〜9日、青森県青森市および東部周辺で行われました。
第1戦目がキャンセルということで、実質今年の4戦目。ナビの関口選手とも今年3戦目。
ここまでのリザルトは散々なものの、前戦りんどうで初のベストを獲ったりと流れはこっ
ちに・・。
なんて勝手なお気楽な思考回路を働かせつついざ青森へ!

しかし、ど〜も今年は仕事とのタイミングが合わず第3戦秋田に続き現地へは当日入り。
車両を先に運んでくれた関口選手に感謝しつつ青森駅に降り立ちました。
スタート会場までの2人の会話といえば、青森は何がうまい?とか、新幹線は相変わらず
揺れて眠れないだのラリーとは全く関係無い会話。
そんなこんなでなんとなく会場入り。

今回のスタート、中継、ゴールは、道の駅「浅虫温泉」(ゆ〜さ浅虫)海側駐車場。
会場では一番奥に陣取るGroup4軍団。なんと今回は4台でのエントリー!
大平、白澤組。相羽、山田組。小峰、矢柳組。そして林、関口組。
なんか知らんが妙な安心感を覚えつつスタート準備にとりかかりました。

指示書を見る限り、今回のラリーは乗れるアベ主体。乗れないアベは2〜3本という処か
しら?なんて他のクルーと話つつスタートを待ちます。

今回、ドライバーは結構お気楽なもの。
しかし、ナビ連中はなんだか必死です。指示書はパスコンの嵐。
ワンミスで撃沈って感じの匂いがプンプンです。

スタートは1号車7時01分。
今回のゼッケンは15。ということで、7時15分スタート。
いつに間にか7時って暗いのね。なんて思いつつラリーは始まりました。

1st


OD〜1CPはフラットで、ほぼ平坦なダート。アベは50キロ。
始めての青森の道。アベ50なんて聞くとチョットドキドキ。一生懸命走らなきゃ乗れな
いのかな?と思ったら結構スピード乗るじゃない。
青森の道って速そうだね。とりあえず、補正はゼロでいいかな?なんて関口選手と話して
たらチェック登場。
ファイナル0.3でチェックイン。ここは幸先良い減点0でした。

1CPより30Km/h、6図より50Km/h、7図より30Km/hと順調にパスコンをこなし
2CPへ。
とりあえずここもファイナルはゼロで、ということでチェックイン。
ファイナルは0.2。ダートでの補正足らなかったのかここでは減点3。
そして、3CPへ。

2CPより47Km/h、7図先8Kmより54Km/h 、2CP先11Kmより40Km/h 。
う〜ん、なんとも細かくアベの変わる設定。
1ステで、一番細かい区間である。ナビの関口選手もちょっと必死です。
と思ったら、コマ図もないし補正取りようないからね〜。なんて結構お気楽モード。
そのほうが逆にドライバーは安心したりするもの。結構どんぶり勘定で3CPへ。
のれるアベのダートだしどうする?試走は4駆のミラージュだし8秒くらい先行しよう
か?ということでCPイン指示は8秒先行。
でファイナルは8.5、でも実はちょっと不足で減点3。正解は11秒先行だったらしい。

この後、途中1回ミスコースしそうになるものの順調に4CP、5CPとこなし6CPは
申告チェック。そして中継へ。
結局1ステは全線乗れるアベで、完全に補正勝負。
中継では、タイヤはこのままだの、どこで何秒乗せただの、パスコン間違えたからもうど
んぶり勘定で適当に入ったらなんと大当たりしただの、あ〜だこ〜だ他のクルーと話しつ
つ情報交換。


ん?!何かうちのクルー減点少なくない?

 

なんと申告を除きこの時点で暫定1位のようである。
ラリー人生始まって以来の1ステトップでの折り返し。
ソツなく走ることの大切さを2人実感しつつ、少しの欲と完走を誓いつつ、いざ2ステへ。

2st


23時45分再スタート
7CP、8CPと順調にこなし、関口選手とのそろそろ出てきた果たして今日は何位か?
なんていうリザルトの話しにも花を咲かせつつ9CPへ。

しかし、取らぬタヌキの・・とはよく言ったもんで、欲を出すとやっぱり事件は起こるも
の。
8CPスタートして1キロ弱。ダートのタイトな左コーナー。

 

『あれっ?!曲がりませ〜ん!!』

 

 

『ガサガサッ!ドカッ!!』

 

 

何とコースアウト。側溝に右フロントタイヤが落ちた!!
下向いてCP処理をしていた関口選手、何が起こったかわからない様子。
今日はこれまでか?!
『ゴメン曲がらなかった!』とあやまりつつコーナーと逆にステアリングを切りバック。
『ズズッ!ズズッ!!』虚しくホイールスピンするフロント。と思いきや・・。

 

『ボヨ〜ン』

 

と道の上へ。

2人同時に叫ぶ!

 

『ラッキー!!』

 


ファイナルはマイナス25秒。今アベ45キロだし、あと4キロあるから取り返せる。
落ちつこうと言い合い、2人であせる気持ちをおさえつつオンコース。今日はツイテる。
2人で改めて再確認する。

『目指せ完走!』

スピードの乗るコースで良かった。すぐにオンタイム。しかし補正はかなりズレたようで、
8秒先行で入ったのもかかわらず、まだ8秒足りず減点8。
気を取りなおし10CPへ。

逆走で本日メインの59.9キロで上るダートを、アベ50キロで下る。
すごい水たまり。そして穴。車の上までかぶる水しぶき。外で見てたら楽しそうな道であ
る。
なんかクラッチを踏む左足が冷たい。なんと床上浸水だ?!どこから入ってきたのかドラ、
ナビとも床は池になっている。そして急に窓が曇り出す。車内はちょっとしたパニック。

『ヒーター全開!』

なんてワイワイ騒ぎながら走るが前が見えない。
とりあえず7秒先行で入ることにする。
CP前にPDのカメラマンがいる。

『もっと踏んどきゃよかった!』

なんて関口選手と話 しつつチェックイン。
7秒先行で入ったら結果そのまま7点もらってしまった。残念。
事件続出でだんだん珍道中の匂いがしてきた。とにかく完走。そして、でかい減点だけは
もらわない様に走ろう。2人で話しつつ11CPへ。


浸水していた車内もいつの間にか引き、窓の曇りも解消。
この後は今日のお楽しみ、59.9キロのハイアベだったのでとりあえず一安心。
11CPをこなし12CPへ。
12CPからの全開区間が霧のため、スタート前に時間調整。

しかしここでまたトラブル発生。今日の山の神はかなりイタズラが好きなようである。
なんと右フロントタイヤのバースト(スローパンクチャー)に気付く。

コースアウトした時か?

はたまたさっきの大穴のダートが原因か?


でも、いきなりのバーストじゃなくて良かった。また、ここで気づいたということが実は
今日のラッキーの証しか。
とにかくスペアタイアに取りかえる。これでもうバーストしたら終わり。
実は結構追い込まれてたりして。とにかく完走を言いきかせる。

交換し終わると同時に競技再開。霧の晴れぬままの全開区間。
スタートと同時に大穴の連続。ストレートの先の橋で大ジャンプ!


『ドカン!』

 

ヤベッ、すごい落ち方したな。なんて関口選手と話しながら全開。
と思いきや、なんか真っ直ぐ走らない?さっき落ちた時にバーストしたかな?
関口さんに叫ぶ

『もうダメかも!』

その答えは・・。

『そう?!』


なんだそのお気楽な返事は!

 

と思いつつペースを落として走る。
実はアベ59.9とは言いつつ、ここも乗れるアベでした。実にラッキーです。
無理せず走りきりとにかく完走を目指します。
残るCPは、あと1つ。バーストを気にしつつとにかく早くゴールへ。

最後の14CP、ホントに山の神は意地悪です。

ダートの下り、普通のつなぎの区間でなんとAクラスの競技車が止まっているじゃありま
せんか。このスローパンクか?という時になんとアンビリな光景でしょう。
回りのクルーみんなで押して、なんとか通れるようになりました。
この間にタイヤの空気が抜けてたら・・。ドキドキしながら車に戻ります。

『まだ平気かも?』

なんか怪しげな感じもしますがとりあえず平気そうです。
完走がこんなに大変なのか!と関口選手と話しつつ14CPへ。
結局14CPはキャンセル。あとはゴールへ戻るだけ。
あと5キロ、3キロ・・。

ゴール


よかった。なんとかゴールへ。
なんとかソツなく走ったし、成績は後からついてくるでしょ。
ゴールにたどり着いただけで変に満足しつつ、チェックシートは関口選手にまかせつつ
ゴール会場へ。

しばしボ〜っとしてるとナビ軍団が会場へ。

林君1番じゃない?

そんな声で一気に目が覚めました。
も〜ドキドキで暫定結果待ちです。5時過ぎに暫定が出ました。
先に結果を見た関口選手が指立てて近づいてきます。

『1本?』『2本?』『3本?』よく見えません。

結果はなんと・・。


『1本!』

『優勝ですか!』

うそ?もう絶句です!
今まで指2本というのはありましたが1本は始めて。
しばしの放心状態ののち湧きあがるうれしさ。
関口選手と交わしたこのまま離さないんじゃないかと思えるくらいのがっちり握手。
この握手を見て、周りのクルーがある疑いを抱いたのはいうまでもありません(笑)

今回関口選手のスーパーナビ、そして少しのラッキーで初優勝することが出来ました。
そしてラリー直前まで車をメンテナンスしていただいたガレージの皆さん、そして同じシ
リーズを戦っているクルーにも感謝、感謝です。
ラリーで完走がこんなに大変だとは。ラリーの難しさ、楽しさを再確認しました。
次戦は群馬、ツール de CORSA。
速さで勝負の決まるラリーなので、置いて行かれないよう全開でアクセル踏み切りたいと
思います。